ポケモンバトル その5 良人VS沙耶
ポケモンバトルで勝利すれば、一人につき三匹交換してもらえる。
こんな条件で始まったバトルだけど、ふたを開けてみれば良人さんは四人と戦って一勝もできず、しかしお情けで交換してもらったので、すでに十二匹分の図鑑が埋まった。
そんな中、沙耶さんまで参加することになり、良人さんは張り切っている。
「ねえ、開くん」
沙耶さんに呼ばれて、俺は顔を向ける。
「なに?」
「本体とソフト貸してよ。私、今日は仕事だから持ってきてないんだよね」
「えー。持ってないのに勝負引き受けちゃったの?」
「だって、開くんがいるしいいかなーっと思って」
「なんでそうなるんだよ」
「どうせ私と開くんが使うの同じじゃん。強いて言うなら、凪くんにもらったゲッコウガのめざめるパワーのタイプが違うくらいでしょ」
「ま、まあ。俺がめざめるパワー炎で、沙耶さんのが電気って差しかないしね。ニックネームまで同じだったし」
「開ちゃんもゲッコウガはメスなんだっけ?」
「いや、俺のはオスだけど」
俺と沙耶さんは顔を見合わせた。
そこで凪が言った。
「うむ。そうさ。性別も違うんだ。しかし二人にはゲッコウガはピッタリだよ。沙耶さんは言うまでもなく役者だから、ゲッコウガの特性通りにへんげんじざいが似合うし、沙耶さんとそっくりでいっしょに潜入捜査とかよくさせられて女装させられる開もへんげんじざいそのものだ。ね? 開」
と、凪が沙耶さんに向かって言った。
「おい、凪。俺はこっちだぞ。俺はそもそも女装なんてたまにしかしないの!」
「たまにはするんだから間違ってはないわけだ。て、開も笑ってるじゃん」
「だからそれは沙耶さんだよ!」
普段から俺を女装させて楽しむ沙耶さんはのんきに笑っているけど、こっちはたまったもんじゃない。つーか、凪のやつわざと間違えてるだろ。
沙耶さんは俺にくっついてきて、
「そういうことだからさ、どうせ使うポケモン同じだしいいじゃん」
本当に、実際にも同じなのだから言い返す言葉もない。
綾瀬沙耶と俺は嗜好も似ていると言ったが、使うポケモンも打ち合わせたわけじゃないのに同じなのだ。
イーブイの進化形ならエーフィ。リザードンもXとYどちらのメガシンカも使う。もっといえば色違いのメガリザードンXまで持っている。技構成も基本的にその時ごとにいじったりしなければ同じなので、沙耶さんが使う上でなんの問題もないのである(正確に言えばお互いに何パターンか型が違うのを持っているし、その型はどれもそれぞれ互いに調整が同じなのだ)。
俺は嘆息した。
「わかったよ。貸してあげる」
「ありがとうー」
ということで、沙耶さんは一度俺のポケモンたちを確認して、うんうんとうなずく。
「大丈夫。まったく同じだから問題なし」
凪が呆れたように言った。
「ほんと、ぼくたち三人って一心同体だからなんでも同じで困っちゃうよね」
「おまえは俺と正反対だろ」
「なにからなにまでね」と、沙耶さんも付け足す。
良人さんは悩んでいたが、やっと使うポケモンを決めたようだ。
「ボクは準備できましたよ。さっき、凪くんに色々アドバイスをもらったからさっそく試させてもらいます」
「ふーん。楽しみだね。私も準備できたから、始めよっか」
いよいよ、良人さんVS沙耶さんのバトルが始まった。
ルールはこれまで同様3対3。
まず、両者の一体目のポケモンが場に出る。
沙耶さんの先発は、エーフィだった。
「いっておいで、シオンちゃん。考えたら私たち、ニックネームだけはちょっと違ったね」
「そうだね。沙耶さんとはあえて被らないようにしてたし」
「そうそう。たまには新鮮でいいなー」
対して、良人さんの先発は、ミロカロスだった。
「よし、ミロカロスたん。頑張れ」
「へえ。ミロカロスか」
口に手をもっていき、考える素振りを見せる沙耶さんに、俺は教えてやる。
「そのミロカロスは、凪があげたんだよ」
「そうなの?」
「うん。俺からはバシャーモ、鈴ちゃんからはクチート、作哉くんからはエレキブル、ノノちゃんからはフライゴン」
「逸美ちゃんは?」
沙耶さんに聞かれ、逸美ちゃん本人が答える。
「わたしがポカブちゃんをあげたんだけど、使ってもらえなくて~」
「だって逸美さんのポカブ、レベル1だったし弱かったじゃない」
と、良人さんも抗議して、逸美ちゃんは笑いながら返す。
「しょうがないわよ~。色違い作るために、たくさんできちゃったんだから」
ただの観賞用の色違いを作ったときの孵化余りなので、これは本当にしょうがない。
凪が良人さんの画面を見て、
「良人さん、早く技を選んだら?」
「あ、そうだったね。この試合、最初はこれって決めてたんだ」
1ターン目。
先に動いたのはエーフィだ。エーフィはなかなかすばやさの高いポケモンなので、先攻できることが多い。
エーフィはめいそうという技を使った。これによって、自分の特攻と特防が上がる。つまり、特殊方面の攻撃と防御が上がったのだ。
「フフフ、攻撃を上げたって無駄さ」
なぜか勝ち誇っている良人さん。
俺は凪に尋ねる。
「凪、良人さんになに吹き込んだの?」
「変化技も入れたらいいよって言ったんだ」
「それだけ?」
「それだけ」
要は、自分が繰り出す変化技に絶対的な自信があるからこその勝気な姿勢なのか。
そして後攻、ミロカロスの攻撃。
「いっけー! これでボクの勝ちだ」
ミロカロスは、さいみんじゅつという技を使ってきた。
しかし、それは外れる。相手を眠らせることができるという強力な効果の代わりに、命中率の低い技なのだ。
「あぁぁー! 外れるなんてそんなー。とほほ」
「良人さんリアクション面白い」と、沙耶さんは笑う。
「リアクション芸も増えてきたんだよ」
と、凪が教える。
「へえ、なにそれ」と笑っている沙耶さんと、「ぼくもコンセプトはわからない」とやれやれと手を広げる凪に、良人さんはつっこむ。
「ボクはリアクション芸なんてしてないよ! でも、まだHPは満タン同士。五分五分だ」
五分五分じゃないだろ。しかも、エーフィにさいみんじゅつは効かないのに。
「あの、良人さん。ミロカロスがさいみんじゅつしてましたけど、エーフィにさいみんじゅつは……」
俺は親切心でそれを教えてあげようとすると、凪が手で制した。
「これも勉強のうちさ」
「でも……」
確かに、さいみんじゅつで眠らせられたら強い。ポケモンは眠ってしまうと行動できないからだ。しかしながら、あまりよい戦法とはいえない。というより、あまり好まれない戦法なのだ。害悪戦法と言われる戦法のひとつで、人に嫌われたりする。
なにより、相手がエーフィだったことが最もよくない。なぜなら、エーフィには変化技を跳ね返すという特性マジックミラーがあるからだ。
「せっかくだし、もうちょっと積ませてもらおうかな」
沙耶さんはにやりと微笑みを浮かべる。ちなみに、積むというのは、自分の能力を上げる技を使うことをいう。
2ターン目。
またエーフィの先攻。
エーフィは再びめいそうをした。
「よっし! また攻撃されなかったぞ。ラッキー!」
ガッツポーズをする良人さん。
だからラッキーとかじゃないって。
「さあ、ミロカロスたん。今度こそさいみんじゅつだー」
マジックミラーというエーフィの特性を知らない良人さんは、またさいみんじゅつ。
そして、当然の結果として、マジックミラーでエーフィに跳ね返された。
「えー! なんで? どうして? ホワイ? マジックミラーってなに?」
せっかくの作戦が失敗して驚愕する良人さんに、俺が解説を入れる。
「エーフィの特性です。変化技を跳ね返すんですよ。麻痺させるでんじはや眠らせるさいみんじゅつは効かないってことですね」
「そんなー! 早く教えてよ」
「俺もそれを教えてあげたかったんですけど、それを言ったらフェアじゃないですから」
ここまで大人しく見ていたノノちゃんが、良人さんに申し訳なさそうに言った。
「ノノも教えたかったんですが、ごめんなさい」
「いいんだよ、悪いのはボクだし。気にしないで」
小学生のノノちゃんに謝られて逆に申し訳なくなったのか慌ててそう言う良人さんに、凪がケロッとした顔で言う。
「なんだ。自分が悪いのわかってて喚いていたのか。迷惑な人だ」
「凪くんにだけは言われたくないよ! 第一、凪くんが変化技を使ってみろって言ったんじゃないか」
「人のせいにしないでおくれよ。数あるミロカロスの変化技の中からさいみんじゅつを選んだのは紛れもなく良人さん。ぼくだったらとりあえず回復技を入れたのに」
「そっか。回復技かぁ」
「さいみんじゅつはしなくていいって。ぼく好きじゃないし」
耐久力のあるミロカロスなら、回復技を使って戦ったら長い間場にいて活躍できるしな。
ノノちゃんも残念そうにおずおずと凪に続ける。
「ノノもさいみんじゅつは好きじゃないです」
「え、ノノちゃんも?」
「逆に好きな人はいないかと」と、俺と沙耶さんの軽めのつっこみが重なる。
「そうですよね。ノノも学校の友達と戦うときにしたら友達が嫌そうにしてたし、いつも使ってるノノのゲンガーにも覚えさせてません」
「まあ、外すリスクのある技を使うことでしか勝ち筋を作れないときもあるから、ダメってわけじゃないんだけどさ」
と、凪が一応それだけ言った。
「はぁ。凪くんばかりじゃなく、ノノちゃんにまでそう言われるとショックだなぁ。とほほ」
良人さんは肩を下げる。
ここで、沙耶さんが良人さんに尋ねる。
「ところで、次のターンどうする? 交換する? それともそのまま起きるのを待つ?」
「え、えっと。どうしたらいいんだ。ここで交換しても、どっちみちまたミロカロスを出したとき、眠った状態からスタートするし、それならここは攻撃した方が……って、ダメだよ。言ったら。沙耶さん、その手には乗りませんよ。教えません」
「そっか。残念」
もうだいぶ良人さんの心の声を聴けたところで、次のターン。
3ターン目。
エーフィはさらにめいそうをした。
良人さんはまだミロカロスを出している。
「あ、やっぱり起きないか」
4ターン目。
エーフィはさらにさらにめいそう。
だが、ミロカロスは早くも目を覚ました。
「やったー。動いたぞ! いけっ! ねっとうだ」
しかしエーフィにはほとんどダメージが入らない。
「うっそー! 全然効かないじゃないか」
「四回もめいそうしたらさすがにね。でも、やけどが入ったか」
ねっとうの追加効果により、エーフィはやけど状態になる。
「やけどか。これで少しずつダメージを与えられるのか、これはこれでラッキーだぞ」
「ちょっと嫌だけど、やけどならまだいいかな」
沙耶さんは冷静につぶやいた。
やけど状態はちょっと特別で、毎ターン終了時に一定のダメージが入るんだけど、さらに物理攻撃によるダメージが半減してしまうのだ。幸い、エーフィは特殊攻撃のみだから痛くはない。
5ターン目。
エーフィはリフレクターを貼った。
「あっ! これは、前に開くんがやってたぞ。リザードンが出てくるやつだな」
「いやいや、このまま出したりはしないよ」
「怪しいな~。ボクも相手の行動を読んで行くぞ」
本当にすぐにリザードンを出したりはしないだろう。自分の能力をアップさせる技は、一旦手持ちに戻るとリセットされてしまうからだ。
後攻のミロカロスの攻撃はねっとう。これはさっきと同様あまりダメージが入らなかった。
6ターン目。
エーフィのサイコキネシス。
これにより、一撃でミロカロスは倒れた。
「くっそー! なんて強いんだ、エーフィ」
「あれだけめいそうさせてもらったら結構な強さになるよ。まずは一匹だね。どう? 開ちゃん。私のプレイングは。シオンくん使いこなしてるでしょ」
「だって沙耶さんのエーフィとは性別とニックネームしか変わらないんだし普通だよ」
「私のアヤメちゃんの弟みたいなものだしね、シオンくん」
俺のプレイングと似ているためわかりやすいのだが、おそらくさっきのリフレクターは次に出てきた物理攻撃型のポケモンの攻撃に対する予防線だろう。
意外とエーフィの初手めいそうは読まれないから、ハマれば結構強いのだ。
7ターン目。
良人さんが次に出したのは、クチートだった。
「頼んだ、クチートたん」
「へえ。クチートか。ちょっと怖いね」
こうなると、良人さんの残りの一匹が気になるところだ。
先攻はクチートのふいうちだった。
「クチートたんの先制技だ」
「耐えるかな? どうだろう」
ここは、エーフィがなんとか持ちこたえる。リフレクターをしていたおかげだ。
「よかったー。今度はエーフィの本気、見せてあげる」
後攻のエーフィの攻撃は、Z技だ。
Zサイコキネシス。
演出が入る。
「これで一発で持っていけたらいいんだけど」
俺と沙耶さんのエーフィは、はがねタイプにこうかばつぐんの技と等倍の技がない。半減されるエスパータイプの技とフェアリータイプの技だけなのだ。なのではがねタイプの相手は苦手なのだが、こういうときにも、高威力の技を一度だけ出せるZ技は強い。
「どうだ」
HPがどんどん削れていく。そして、クチートは一撃でひんしになってしまった。
「やったー」
「くそう! クチートたんがー! うおぉ」
「さあ、最後の一匹も出して」
沙耶さんに促され、良人さんは最後の一匹を場に出した。
良人さんのラストはエレキブルだ。
すばやさではエーフィが勝っている。エレキブルに先制技はない。エーフィの技はエレキブルに半減されない。つまり、事故が起きない限りエーフィの勝ちだ。
それがわかっているのか、良人さんは頭を抱えている。
8ターン目。
エーフィのサイコキネシスであえなくエレキブルは倒れてしまった。
「はい。対戦ありがとうございました」
さらりとお礼を言った沙耶さんに、良人さんもペコリと頭を下げて、
「ありがとうございました」
「まあ、元気出しなよ。惜しかったよ」
凪がなぐさめると、良人さんはやっと顔を上げた。
「そうかい?」
「うん。でも、最初がまずかったね。さいみんじゅつをするまではよかったんだけどさ」
「それって最初から全部ダメってことじゃん! うわぁぁ、本当はエレキブルにZ技をさせたかったんだよー」
そういう構成だったのか。ラストがバシャーモだったらエーフィくらいは持っていけただろうに。
沙耶さんも良人さんを励ましてあげる。
「良人さんはまだ初心者なんだし、もうこれだけ戦えたらすごいよ」
「そうですか?」
「そうそう。私なんか開くんと一緒で好きなポケモンで遊ぶだけだし、それほど詳しくもないけどさ。もっとポケモンのこと知ったら強くなるって」
「ありがとうございます」
「いいえ」
沙耶さんは微笑みを良人さんに返して、俺にゲーム機を返した。
「はい。ありがとね、開ちゃん」
「うん」
受け取ると、良人さんが沙耶さんに聞いた。
「ところで沙耶さんは、残り二匹なんだったんですか?」
「リザードンとゲッコウガ。ゲーム中のバトル施設ではそれで行くこと多いんだけどね」
「俺もよくそれで戦うよ」
その場合、相性を考えてリザードンはXになる。
と、まあ、それはともかく。
良人さんも頑張ったことだし、俺は交換してあげることにした。
「しょうがないから俺もポケモン交換してあげます。図鑑、三匹分埋めちゃいましょう?」
「開くんっ!」
つぶらな瞳をキラキラさせて俺を見てくる良人さんが抱きついてきて少々うっとうしかったが、俺は苦笑しつつも良人さんを引き離して、ポケモンを交換してあげた。
交換が終わると、良人さんは図鑑を見て腰に手を当てる。
「うん! 順調順調! いい調子だ!」
「うん、すこぶる順調に五連敗! 良人さんいい調子~」
凪も横で良人さんのマネをして腰に手を当ててそう言うと、良人さんはズッコケた。
「ちょっと凪くん? 順調なのは図鑑だから。連敗の方は記録作ってるわけじゃないから、全然順調じゃないよ」
「そうなの? わざとじゃないのか」
「違うよ!」
良人さんにつっこまれて、凪はまたやれやれと手を広げた。
「紛らわしいマネしないでよね。わざとかと思ってたよ」
「なんのためにわざとそうするの」
「リアクション芸の練習のため」
「だからそれも違う!」
はぁ、と良人さんが疲れてため息をついたところで、俺は良人さんに質問した。
「さて、どうします? ここでキリよく五連敗で終わりにするか、俺と戦うかノノちゃんと戦うか」
すぐに立ち直った良人さんは、威勢よく言った。
「そんなの、戦うに決まってるよ! 次の相手はノノちゃん、キミだ!」
「ふぇ。ノノですか? ええっと、わかりました。ノノがんばります!」
「ボクも頑張るよ」
ご指名に緊張した様子のノノちゃんと、やる気の力こぶを見せる良人さん。
「頑張ってね、ノノちゃん」と俺と沙耶さんが応援する。
続けて、逸美ちゃんと鈴ちゃんも応援してくれた。
「ノノちゃんファイト」
「普通に戦えばいいからね、ノノちゃん」
「ノノちゃん、ぼくがついてるから安心して」
頼りになる凪の言葉に、ノノちゃんも顔が明るくなる。
「凪さん、みなさん、ありがとうございます」
良人さんは全員を見回して、自分を指差す。
「あの、ボクだけ応援なし?」
「良人さんっ! ノノも頑張るので、良人さんも頑張ってください」
「う、うん。ありがとう。唯一応援してくれるのが対戦相手だけか。で、でも、ボクだって頑張るぞー! まずは一勝!」
「良人さんが一笑取るの、ぼくも楽しみにしてるよ」
「凪くん、ありがとね。ボクはやるよ」
なんか凪の「いっしょう」はひと笑いって意味に聞こえた俺だけど、良人さんもやる気に満ちている。
これだけ負け込んでもやる気を失わない精神、見事なものだ。
「では、ノノは戦うポケモン選びます」
「ボクもさ。よろしくね」
「はい。よろしくお願いします」
これで残すところ、対戦相手は俺とノノちゃんだけになった良人さん。
次のノノちゃん戦はどうなるのだろうか。
小学生のノノちゃんに頑張って欲しいけど、そろそろ良人さんが勝つところも見てみたい。そう思ったけど、よく考え直したら、勝ったらお調子に乗るだけだから別に見なくてもいいかもしれない。
そういうことで、次はノノちゃんVS良人さん。
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